石原センセイのきっちりおさえるニュースのツボ
6月14日

上場って? 上場会社と上場していない会社は何が違うの?

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イシハラ

ニッキィさん、こんにちは。

ニッキィ

イシハラさん、こんにちは。あら、そのバッグ、素敵!

イシハラ

ありがとうございます。メルカリで見つけたんですよ。

ニッキィ

メルカリは今、話題沸騰中ですね。今月19日に上場するんですよね。

イシハラ

さすがニッキィさん、よくご存じで。

ニッキィ

日経新聞を毎日読んでいますから! ・・・・・・って、カッコつけちゃいましたが、ホントのところ、上場するってどういうことなんだろうって疑問に思っていました。

◎「上場」とは

イシハラ

会社の事業資金を集める方法の一つに、株式を発行して誰かに買ってもらうやり方があります。この形をとる会社が株式会社です。

ニッキィ

はい、学生時代に習いました。株式を買った人が株主と呼ばれるんですよね。

イシハラ

その株式を、東京証券取引所などオープンな株式市場で売買できる状態にすることが「上場」です。「場に上がる」と書きますね。これに対して、非上場(上場していない)会社は、創業者や関係者、メインバンクなど限られた人が株主の会社ということになります。

ニッキィ

上場企業なら、私でも株主になれるんですね!

イシハラ

そうです。それでは、上場前後の流れとともに、上場と非上場などについて詳しく説明しましょう。

ニッキィ

お願いします。

イシハラ

起業家が自己資金や関係者などから集めた資金で株式会社を興し、その会社が徐々に力をつけて順調に業績を伸ばしてきたとします。事業拡大に伴って、運転資金や人材などが加速度的に必要になってきます。起業当初は信用が低く資金繰りに苦労したとしても、実績を積み上げて知名度が上がると、資金を集めやすくなります。とはいえ、取引先や支援者だけから資金を集めていても限界があります。もっと幅広く資金を集めたいと考えた時、上場という選択肢が視野に入ってくるわけです。新しく発行した株式や創業者などが持っていた株式を一般の投資家に買ってもらうことができます。

◎業績や将来の見通しなど、上場会社に開示義務

ニッキィ

ただ、投資家にとってはどの会社の株式を買うか、判断が難しいですね。

イシハラ

おっしゃる通りです。上場会社は投資家が売買の判断をできるよう、公の場で会社の現状や将来の事業展開などを説明しなければなりません。

ニッキィ

上場会社の決算発表は、ニュースで大きく取り上げられますね。

イシハラ

はい。オークションでもフリマアプリでも、買い手はその商品の詳細を知りたいですよね。商品の傷や汚れをチェックして、入札価格を決めるのに似ています。

ニッキィ

上場会社は、買い手が判断しやすいように株式の価値を測る情報を公開しなければならないのですね。

イシハラ

そういうことです。日経電子版や日経新聞の株価欄に掲載されている株価は、その日の株式取引がいくらで行われたかを示しています。自分の持つ上場会社の株式を売却した時、購入時より株価が上がっていれば運用益が出るわけです。

ニッキィ

身近に知っている会社が上場すると、それまで関心がなかった株式投資を「始めてみようかな」という気になりますね。

イシハラ

株式投資を賭け事のように思う人も依然多いですが、「好きな会社や賛同する事業に資金面で協力する」と考えられると良いですね。

◎上場のメリット、デメリット

イシハラ

会社は上場すると知名度が上がり、資金のみならず人材も集めやすくなります。また、上場するには証券取引所の基準を満たす必要があるため、信用度も上がります。

ニッキィ

広告などに「東京証券取引所1部上場企業」と書いてあるのを目にしますね。PR効果がありそうですね。

イシハラ

また会社が上場すると、従業員の士気が上がるとも言われています。

ニッキィ

上場って、メリットがたくさんありそうですが、逆に「上場廃止」というニュースも見聞きします。倒産したのかなと思ったらそうではなく、会社としては存続している。それは何なのですか?

イシハラ

上場廃止の理由はさまざまです。他の上場会社の子会社になる場合や、不祥事などによって証券取引所から「上場の基準を満たさなくなった」と言い渡される場合などもあります。ニッキィさんが疑問に思うのは、そうした明確な理由が見当たらないのに上場廃止になるケースでしょうね。

ニッキィ

そうです。

イシハラ

先ほど、上場したら経営状態などの情報をオープンにしなければならないとお伝えしました。それがネックになることがあります。上場会社は、3カ月ごとに業績情報を開示しなければなりません。投資家はその内容に敏感に反応することが多く、株価に影響します。

ニッキィ

業績が悪かったら、その株を売る人が多いってことですか?

イシハラ

そういうことです。例えば、新しい事業をじっくり育てたい場合やリストラを進めたい場合、すぐには利益につながらないこともあるでしょう。それでも投資家は目先の利益を追い求めがちで、株価に反応する傾向があります。このため経営陣や理解のある出資者だけが株主になっている方が都合が良いと判断して、上場を自ら取りやめる会社もあるのです。

ニッキィ

分からなくもないですね。戦略的に上場しない選択肢もあるのですね。

イシハラ

情報開示には、会計士の監査費用や、開示書類の印刷費がかかりますし、上場を維持するにも取引所に支払う手数料がかかります。これらを負担してでも上場のメリットを享受したいと考える会社が上場しているというワケです。

ニッキィ

なるほど。なんとなく「上場会社=有名で大きな会社」というイメージでしたが、上場することの意義がよく分かりました。株式投資にも少し関心が持てました。ありがとうございました。

イシハラ

ぜひ、オークションの目利きを応用して、株式投資にチャレンジしてみて下さいね。

今月の金言 難易度2 ★★☆☆☆

会社が自社の株式を東京証券取引所などで売買できる状態にすることが「上場」

投資家は会社の価値や業績を見極めて株式を売買し、株価が変動

上場のメリットは多いが、経営面のデメリットから敬遠する会社も

ファイナンシャル・プランニング・コーチ
石原敬子さん

大学卒業後、証券会社に入社。営業12年余の経験から、資産運用アドバイスを専門とするCFP&コーチ。コーチングを取り入れお金と行動の両面からコンサルティングを行う。