石原センセイのきっちりおさえるニュースのツボ
5月16日

投資に役立つ、日経新聞活用法

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イシハラ

こんにちは、ニッキィさん。

ニッキィ

こんにちは。さっそくですがイシハラさん、投資信託をやってみたいのですが、周りの人から「投資をするなら勉強しないとダメだよ」って言われるんです。

イシハラ

投資はある程度、自分で判断しなければいけないものですからね。金融商品の知識が豊富で経済環境の情報に敏感な人ほど、運用の選択肢が広がりますよ。

ニッキィ

はい。そう思って日本経済新聞の購読を始めたものの、うまく活用できていないような気がして。ぜひ、投資に役立つような日経新聞の読み方を教えていただきたいのです。

日経は、全部を読もうとしないこと

イシハラ

まず、ニッキィさんは普段どのように日経を読んでいるのか教えてください。

ニッキィ

はい。実は「朝活」もやりたくて朝食前に新聞を読む習慣をつけようと、30分の"新聞タイム"を作りました。

イシハラ

すごいですね。私なんて朝寝坊で。朝活をしたいのは山々ですけど、気持ちだけで体がついていきません。行動しているだけでも素晴らしいですよ。

ニッキィ

ありがとうございます。でも、1面から読み始めて、全部を読み切れずにタイムアウト。最初の数ページの「総合面」までしか読み切れないことが多いです。

イシハラ

なるほど。丁寧に読んでいるんですね。ニュースを全体的に押さえておきたいなら、1面の記事本文と、同面上部から左部分にある他面の記事紹介「NEWS & VIEWS」に目を通して、大まかに把握できれば良し、と割り切るのも一つの方法だと思います。

ニッキィ

1面のトップ記事から本文を読んでいると、難しい内容のところでつまずきます。

イシハラ

読む目的の優先順位をつけると良いと思います。もし、資産運用や投資のために日経を読みたいのであれば、思い切って「全部を読もうとしない」と決めてみませんか?

ニッキィ

全部を読まなくていいのですか? 実際、読めていないですけど(笑)。

イシハラ

日経を読む目的は読者一人一人違うと思います。その人に必要な記事や、興味のある記事、仕事・生活に生かせる記事を選び出し、深読みすることをおすすめします。

見出しで必要な記事をふるいにかける

ニッキィ

じゃあ、私の場合は資産運用や投資に関する記事ですね。

イシハラ

そうですね。いきなり本文を読もうとせず、見出しで「自分に必要な記事か」を見分けてふるいにかけてみてください。

ニッキィ

ふるいにかける? 見出しで? 本文を読まないのですか?

イシハラ

はい。必要な記事にたどり着くまでは、見出しで判断します。見出しはとても工夫されています。記事全体を簡潔な言葉で言い表しているだけでなく、字体や大きさ、文字や背景の色、デザインなどで記事の重要度や意味合いなどを表現しています。

ニッキィ

確かに、見出しは目立ちますよね。

イシハラ

はい。見出しから内容を推測し記事をふるいにかけるという作業で、新聞を読みこなす力がつきます。もちろんすぐには無理でしょう。毎日の積み重ねです。

ニッキィ

どんな記事が投資に役立つのか、まだそれも分かりません。

イシハラ

紙の新聞は、一覧性に優れているのが特徴です。とにかく見出しを眺めてみてください。インパクトのある見出しや、意識して探している分野の見出しは、きっと目に飛び込んでくると思いますよ。

自分に必要な記事を見つけたら

ニッキィ

やってみます。見出しで選んだ記事を読めば良いのですね。

イシハラ

ふるいにかけて残った記事は、まず最初の段落を読みます。「前文」や「リード」と呼ばれている部分です。大きな記事では、段組みがなく、本文の3~4段分ぐらいの長さで縦長に書かれている場合もあります。

ニッキィ

見出しと記事本文の間にある、独立した段落みたいな部分ですね。

イシハラ

そうです。小さな記事では、第一段落が前文の役割をしています。

ニッキィ

前文には、その記事の全容がコンパクトにまとめられていますね。

イシハラ

その通り。前文は本文の要約です。気になる記述があったり、もっと詳しく知りたいと思ったりしたら、本文に進みます。本文は、結論、背景、現状、問題点、今後の展望など、段落ごとにまとまっています。必要に応じてその段落だけを読んでも良いのです。

ニッキィ

重要な記事と思えば全部読んでも良いのですよね?

イシハラ

もちろんです。本文を読む際は、ただ文章を読むだけでなく、考えながら読むと良いでしょう。「この話題は自分にどういう影響があるか」「この先どういう展開になるか」「問題点はどこか」などです。

ニッキィ

記事を読んで情報を得るだけでなく、自分で考えながら読むのですね。

イシハラ

はい。そのためにも欲張らず必要な記事を選んでくださいね。

投資初心者にお勧めのページは?

ニッキィ

日経紙面の中で、投資初心者におすすめのページはありますか?

イシハラ

もちろんあります。土曜日朝刊の「マネー &インベスト(M&I)面」がおすすめです。最近では、「投信選び 守り重視の時 米景気懸念 配分見直し 」(4月13日付)、「REITの基礎を学ぶ  数万円から投資、分配の安定性確認」(4月20日付)などの記事がありました。投資に限らず、幅広く家計全般の情報収集ができますよ。

ニッキィ

私にぴったりの紙面のようですね。1面から順番に読んでいたら、たどり着かないかもしれません。

イシハラ

夕刊なら水曜日の「マネーダイニング面」もお勧めです。「やりくり一家のマネーダイニング」という記事は、会話形式のストーリー仕立てで、とても読みやすいです。最近では「新社会人 クレカ利用の心得」(4月10日付) 、「副業で社会保険はどうなる」(4月17日付) 、「決算発表本格化 投資のヒントに」(4月24日付)といった内容 が掲載されていました。

ニッキィ

こういう記事を中心に読めば、日経のハードルも低くなりそうです。

イシハラ

これらの紙面では、主に基礎的な知識や注目の金融商品などが取り上げられています。一方、日々の金融情勢や市場の動きを知るには、朝刊の「マーケット総合面」が最適です。

ニッキィ

難しそうなページですね。

イシハラ

この面にある「市場体温計」というコーナーの数字やグラフを確認するだけでも十分です。株価や為替、金利など、その日の数字を集約しています。上がっているか下がっているか、動きは急激なのか、さらにその理由は何か、といった視点で見てみてください。

ニッキィ

「日経平均株価」はここに出ているのですね。投資信託で「日経平均連動型」などがありますよね。「マーケット総合面」は役に立ちそう。でも、グラフが多いページですね。

イシハラ

グラフは上下、増減などを視覚的にとらえればOKです。慣れれば、この面の「スクランブル」や「大機小機」などの記事やコラムも面白く読めると思います。

ニッキィ

ポイントをつかんだら、楽しく読めそうな気がしてきました。

イシハラ

また、朝刊の「金融経済面」には、金融商品の最新情報や、金融機関に関する記事が掲載されます。

ニッキィ

今まで、難しい記事も無理に読もうとしていました。そうではなくて、知りたい情報を理解して、実際に活用することの方が大事だと気づきました。

日経電子版も使いこなそう

イシハラ

せっかくなので、日経電子版もご紹介しましょう。

ニッキィ

紙の新聞と同じ内容がWEBサイトで見られるんですよね。

イシハラ

はい。WEBで閲覧できるほか、紙面ビューアーではパソコンやタブレットなどの画面上で新聞紙面と同じレイアウトで見ることもできます。それだけじゃないんですよ。

ニッキィ

何ですか?

イシハラ

詳しく調べたい投信があった時、日経電子版の検索窓に銘柄名を入力し、窓の隣の「株価」をクリックすると、その投信の詳細情報を見ることができます。直近の基準価額はもちろん、運用実績や分配金の状況、手数料などのコストも掲載されています。

ニッキィ

それはすごいですね。さっそく使ってみます。

イシハラ

日経電子版の機能をフルに活用するには有料会員になる必要がありますが、利用価値は高いと思います。それも投資の一つと言えますね。

ニッキィ

なんだか気軽に読めるような感じがしてきました。明日からの「朝活」は、見出しを見てふるいにかけることから実践したいと思います。ありがとうございました。

今月の金言 ★☆☆☆☆

日経新聞は、全部を読もうとしない

見出しで必要な記事をふるいにかける

投資情報は、電子版も上手に活用

ファイナンシャル・プランニング・コーチ
石原敬子さん

大学卒業後、証券会社に入社。営業12年余の経験から、資産運用アドバイスを専門とするCFP&コーチ。コーチングを取り入れお金と行動の両面からコンサルティングを行う。