ニッキィ女性のからだ相談室
12月14日

生理のメカニズム

「生理不順です…」 「周期は安定していますが、生理前におなかが重たくなり気持ちも落ちます」 「生理がだらだら続いたり、出血量が増えたり減ったり、不安定です」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
質問 「生理不順です…」 「周期は安定していますが、生理前におなかが重たくなり気持ちも落ちます」 「生理がだらだら続いたり、出血量が増えたり減ったり、不安定です」

 生理に関して、20~50代まで幅広いニッキィさんから、様々なお悩みが寄せられています。これまでも10月の〈ホルモンバランス〉や11月の〈更年期〉などで触れてきましたが、改めて「生理」とは何なのか、月経(出血)や生理痛が起こるメカニズムとは何なのかをおさらいします。正しい知識を身につけましょう。

 生理は、13歳頃から50歳頃までの約37年間に起こる、女性の体が妊娠できる状態をつくる、生殖機能に伴う現象です。生理周期はおよそ28日で繰り返されますが、周期には個人差があり、25~38日間が正常とされています。前の生理がはじまった日を1日目と数えると、3~7日目くらいまで出血が続き、その後排卵を迎え、排卵あたりの数日間が妊娠可能な時期となり、妊娠が成立しないと排卵から14日前後に再び生理(月経)が始まります。

 生理現象としてすべての人に起こる「出血」の正体は、妊娠するために子宮の中で厚みを増していった「子宮内膜」です。妊娠が成立しなかった場合、子宮内膜がはがれ落ち体の外へ排出されるのです。
 出血量は、はがれ落ちる子宮内膜の厚みによります。通常、生理直前の子宮内膜は16mm程度の厚みがありますが、一定ではありません。一般的な生理痛とは、子宮の収縮痛のことで、内膜を体外へ排出するために子宮内膜がギュッとこぶしを握るように収縮する際に発生する痛みです。

 これらの生理現象には2つの女性ホルモン「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が深く関わっています。「初潮」は卵巣からエストロゲンの分泌が増加することで起こり、卵巣においてエストロゲンの分泌ができなくなると「閉経」を迎えます。

 生理周期の約28日間は、この2つの女性ホルモンの分泌の増減の周期ともいえます。生理中、エストロゲンは少量しか分泌されていませんが、生理が終わる頃からエストロゲンが徐々に増え、分泌がピークを迎えた後に「排卵」が起こります。その後、妊娠の可能性がある時期に、妊娠を継続させる役割を持つプロゲステロンが増加して、妊娠継続に適した状態を整えます。エストロゲンの分泌も持続し、子宮内膜が厚くなる変化により、妊娠に適した環境を持続させます。

 質問にあった「出血量」については、子宮内膜を厚くするエストロゲンの分泌量によって年々変わりますし、私たちの目に触れない形で排出されるトイレや入浴時の出血を考慮すると、月によってそれほど変化していないと考えられています。多少の量や期間の増減はそれほど気にしなくて大丈夫でしょう。

 現代では、生理周期はこのように2つの女性ホルモンの分泌量の変動であるというメカニズムがわかっています。生理の出血が終わり、エストロゲンが徐々に増えていく時期は比較的体調もよく快適な時期、排卵を迎え、プロゲステロンが多い生理前はイライラや倦怠感、吹き出物などが発生しやすい時期といえます。こうした生理の特徴を、体で感じるだけでなく頭でも理解しておき、仕事のスケジューリングや休暇の計画などに上手に活かしたいものです。

 現在は「ピル」を利用して生理をコントロールしていくことも可能で、世界的には多くの女性が生理をセルフマネジメントしています。次回「ピル」について、詳しくお話していきます。

結論 生理は、25~38日の周期できていれば、問題ありませんし 出血量の変化も、あまり過敏にならなくて大丈夫です。 2つのホルモンの増減の大きな流れを把握して 快調な時期と不調になりやすい時期を、スケジューリングに活かしましょう。
医学博士・産婦人科専門医
スポーツドクター
高尾美穂さん

医学博士、産婦人科専門医、スポーツドクター、ヨガ指導者。婦人科医療、スポーツ、ヨガの3つの柱を軸にイーク表参道で女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った選択肢を提示し、女性の人生そのものをサポートしている。