ニッキィ女性のからだ相談室
8月 9日

女性のQOL 健康長寿への準備

「40代を目前に体調の変化を感じ、老後が心配になりました。皆、どうやってこの不安を解消しているんでしょうか……」
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質問 「40代を目前に体調の変化を感じ、老後が心配になりました。皆、どうやってこの不安を解消しているんでしょうか……」

 ご質問のニッキィさんのように、老後に対する漠然とした不安を感じている人は少なくないと思います。前回に引き続き、長寿時代の女性のQOL(quality of life)を一緒に考えていきましょう。

 長寿時代を自分らしく生きるためには、自立した生活を送ることができる心身の準備が大切です。実は、高齢になり完全に寝たきりになってしまうのは、男性より女性の方が多いことを知っていますか? 

 自立した生活には、丈夫な「骨」と「筋肉」が欠かせませんが、女性は「閉経」によってエストロゲンの分泌が減ると骨粗しょう症のリスクが高まります。骨の新陳代謝はホルモンの影響が大きく、エストロゲンが減ると骨からカルシウムが溶け出しやすくなります。そのため、閉経後の女性は骨がもろくなりやすいのです。この体の変化は生物として自然の流れです。そこで「骨がもろいだけであればまだセーフ、折れてしまったら問題」と捉え、骨折などの大けがを防ぐ努力をしましょう。
 そのために必要なのは「運動習慣」です。トレーニングによって、骨に衝撃を加えることで骨を強く保つことができますし、骨を支えている筋肉を鍛えることもできます。
 運動も仕事と同じで、変化や結果が目に見えると頑張れます。運動日記をつけたり、デバイスを上手に利用して体重や血圧などの数値を記録したり、スポーツクラブなどを利用して他の人の存在を助けにしたり、モチベーションを保つ工夫をしましょう。高い目標でなくていいので、「これをやる!」と決めたらしっかりやりきり終わらせること。成功体験を積み重ねることが運動を習慣化するコツです。

 もうひとつ、自立した生活を送るためには「心」の健康と充実が欠かせません。30〜40代から意識している人は少ないかもしれませんが、運動習慣と同じくらい、若いうちから「コミュニケーションの場」を作っておくことが大切です。趣味、習い事、地域活動はもちろん、スポーツクラブもコミュニケーションの場になるでしょう。仕事とは別の仲間やコミュニティーが、長い人生の支えになります。日々の生活の中に心温まる時間や幸せな気持ちになれる場所を持ち、交流する「コミュニケーション習慣」がQOLには必要です。
 そのために、時間の使い方を意識しましょう。「仕事8時間、趣味8時間、休息8時間」という配分を意識してみてください。例えば、会社では他の人でもできることは人に任せて仕事を8時間で切り上げる、会社の近くに住んで通勤時間を短縮し趣味や休息の8時間を確保するなど、具体的な行動を起こしてみてください。時には「お金で時間を買う」という決断も必要です。仕事場と家と趣味の場所が近いほど充実した時間の使い方ができるので、生活行動範囲を見直すことは間違いなくおすすめです。

結論 自立した生活、自分らしい生き方を続けるために 今のうちから時間の使い方を見直して 「運動習慣」と「コミュニケーション習慣」をつけましょう!
医学博士・産婦人科専門医
スポーツドクター
高尾美穂さん

医学博士、産婦人科専門医、スポーツドクター、ヨガ指導者。婦人科医療、スポーツ、ヨガの3つの柱を軸にイーク表参道で女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った選択肢を提示し、女性の人生そのものをサポートしている。