ニッキィ女性のからだ相談室
12月13日

歯の正しいセルフケア

「最近転職しました。転職先では誰もランチ後に歯を磨いていません。 なんとなく歯磨きすることを遠慮してしまいます……。 やったほうがいいですよね?」
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質問 「最近転職しました。転職先では誰もランチ後に歯を磨いていません。 なんとなく歯磨きすることを遠慮してしまいます……。 やったほうがいいですよね?」

 職場でもできるだけ食後に歯を磨くほうがいいでしょう。あなたが始めることで周囲にも歯磨き習慣が広がるかもしれません。それは会社にとっても社員の健康維持につながるいい変化です。難しい場合は、日中できなくても夜にしっかり磨くことを心がけてください。

 ところで、皆さんは自分の歯が、今何本あるか把握していますか? 永久歯は上下それぞれ左右に7本ずつあり、合計28本です。親知らずを入れると最大で32本になります。厚生労働省と日本歯科医師会では「80歳になっても20本の自分の歯を保とう」という「8020(はちまるにいまる)運動」を推進しています。「80歳になるまでに果たして8〜12本も歯を失うだろうか?」と思うかもしれませんが、2016年の調査では80〜84歳の自分の歯の平均本数は15.3本※。油断大敵です。

 前回もお伝えしましたが、口の中の状態(口腔環境)を良好に保つには、定期的な歯科医でのクリーニングと日々のセルフケアが大切です。

 理想的な日々のセルフケアは、起床後、朝食後、昼食後、夕食後の計4回の歯磨きです。私は医師でありカラダへの関心が人一倍高いため、歯のケアも丁寧にやってきたつもりでした。しかし最近改めて歯の専門医に話を聞き、その重要性を再認識しているのが、朝起きてすぐのブラッシングです。

 口の中の細菌は乾燥が好きで、湿気のない環境でより繁殖します。そんな細菌にとって好環境なのが睡眠中です。眠っている間の6〜8時間、口の中の水分は失われる一方で、ましてや口を開けて寝てしまったら乾燥は進み細菌は大喜び!というわけです。起床直後の口の中は細菌が多いので、朝食前に口の中をリセットする歯磨きが必要なのです。

 日中でも口の中の乾燥を防ぐことがカギで、水をこまめに飲む習慣がある人の方が歯周病のリスクは抑えられます。ただし、清涼飲料水などの糖分を含む水分は逆効果です。くれぐれも水やお茶のような飲みものを選んでください。もっとも避けたいのは常に口の中に食べ物が入っている状態。ひっきりなしにお菓子を食べたり、飴(あめ)を舐めていたりするのは、歯周病のリスクを高めるばかりです。

 口腔環境の改善には、歯並びの矯正などすぐにはできないことと、心がけ次第で今日からすぐにできることがあります。丁寧に歯磨きすることは誰でもできます。ぜひ皆さんも毎日のセルフケアを見直してみてください。
また、歯ブラシをこまめに換えることもお忘れなく。2〜3週間ごと、長くても1カ月を目安に換えてください。歯ブラシが細菌だらけでは歯磨きの意味がありません。

 最後に、私が就寝前に行う歯磨きのフルコースをご紹介します。まず1cm程度の小さめの柔らかいヘッドの歯ブラシで歯と歯肉の境目に毛先を当てて弱い力で小刻みに磨きます。次に、歯間ブラシやフロスを使って歯と歯の間を掃除します。さらに電動歯ブラシなどを使って歯肉をマッサージ。仕上げにきれいな状態をキープするためにマウスウォッシュでゆすいで終了です。毎晩完璧にできるわけではありませんが、かかりつけの歯科医から教わった歯磨き術。できるだけ実践したいと思っています。

※ 厚生労働省「歯科疾患実態調査」

結論 できれば毎食後の歯磨きを心がけましょう。 難しい場合は1日1回、夜にしっかりケアを。 起床直後の歯磨き習慣は、ぜひ取り入れてください。
医学博士・産婦人科専門医
スポーツドクター
高尾美穂さん

医学博士、産婦人科専門医、スポーツドクター、ヨガ指導者。婦人科医療、スポーツ、ヨガの3つの柱を軸にイーク表参道で女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った選択肢を提示し、女性の人生そのものをサポートしている。