ニッキィ女性のからだ相談室
7月11日

上手な水の選び方

「普段から水はよく飲むようにしていますが、どんな水を飲んだ方がいいですか? 炭酸水はどうですか?」
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質問 「普段から水はよく飲むようにしていますが、どんな水を飲んだ方がいいですか? 炭酸水はどうですか?」

 前回、女性のカラダと水の関係についてお話しました。1日1.2リットルを目安に摂取したい水ですが、確かに一言で「水」といっても様々な種類があります。どんなものを選ぶのがよいのかみていきましょう。

 女性のカラダとの関係を考えた時に注目したいのは「硬度」です。硬度とは、水に含まれるミネラル(主にカルシウムとマグネシウム)の量を表したもので、世界保健機関(WHO)の基準では、硬度が60mg/リットルより低いものを「軟水」、60~120mg/リットルのものを「中軟水」、120~180mg/リットルのものを「硬水」、180mg/リットルより高いものを「高い硬水」としています。
 
 日本の水のほとんどは軟水で、ヨーロッパの水は硬水が多いです。ヨーロッパと日本の高齢者の女性の姿を比べると、ヨーロッパのほうが腰の曲がった老婦人が少ないように感じます。これは、日常的にカルシウムやマグネシウムを多く含んだ水を飲んでいることの好影響が考えられます。
 2019年5月〈骨とカルシウム〉でもお伝えしましたが、女性は閉経によってエストロゲンの分泌が急激に減り、骨からカルシウムが溶け出しやすくなります。年齢を重ねれば、慢性的なカルシウム不足になるのです。
 そんな女性にとって、飲料水はもちろん料理に使う水道水、農作物が育つ畑にまかれる水など、身の回りの水すべてがミネラル豊富な硬水というヨーロッパの環境はありがたいもの。知らず知らずに水がカルシウム不足を補ってくれるとはうらやましい限りです。日本に暮らす私たちは、自分でミネラル豊富な水を選んで飲むことが賢い選択のひとつでしょう。

 ご質問の「炭酸水」ですが、炭酸水がカラダにもたらすメリットについては様々な情報があり研究も進んでいますが、まだ明言できる段階ではないようです。炭酸水に含まれるCO2が血中に多く入ると、副交感神経が優位に働き、リラックスしやすくなる可能性はあるかもしれません。また、シュワシュワとした刺激が、いいリフレッシュにはなりそうです。
 炭酸水が普通の水と同様に水分補給になることは確かなので、1日1.2リットルの目安をクリアするために、目先を変えて炭酸水を取り入れるのは一案です。
 ちなみに、炭酸水には天然のものと人工的に炭酸ガスを加えたものがありますが、これは硬度の違いではありません。ミネラル補給を考えるなら、いずれにせよ硬度の高い炭酸水を選ぶとよいでしょう。

 なお、同じ水でも状態を変えることで機能を発揮するものがあります。氷の粒と液体が混ざり合った状態の水、「アイススラリー」です。炎天下で運動するアスリートなどが、少量で効率よくカラダを内側から冷やすために利用しています。
 活動前に飲んでおくと脱水症状も抑えられるので、暑い夏の外出前などにおすすめです。かき氷やスムージーの状態でも同様の効果を得られます。猛暑の夏の賢い水分補給法として取り入れてみてください。

結論 女性には特に、カルシウムを補給できる硬度の高い水もおすすめです。 夏には炭酸水やアイススラリーなども取り入れて、水分補給を心がけましょう。
医学博士・産婦人科専門医
スポーツドクター
高尾美穂さん

医学博士、産婦人科専門医、スポーツドクター、ヨガ指導者。婦人科医療、スポーツ、ヨガの3つの柱を軸にイーク表参道で女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った選択肢を提示し、女性の人生そのものをサポートしている。