ニッキィ女性のからだ相談室
3月12日

足首

「足の指の人差し指の付け根あたりがずっと痛いです。歩けないほどではないのでやり過ごしていますが、まずいでしょうか」
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質問 「足の指の人差し指の付け根あたりがずっと痛いです。歩けないほどではないのでやり過ごしていますが、まずいでしょうか」

 足の人差し指の付け根=「第二中足骨(ちゅうそくこつ)」に痛みを感じる女性は多いです。ヒール靴や、歩行時に足の指をしっかり使いきれていないことなどが原因で起こりやすい痛みです。
 欧米では「足病学」という学問が盛んで、タコや魚の目も皮膚科ではなく足の専門医が診るほど。足の健康は大切です。違和感があるまま歩き続けては悪化するばかりです。足病の専門医がいる病院も増えてきていますので、我慢しないで一度病院へ行ってみるとよいでしょう。

 前回の「足の裏」に続いて、今回は歩くために重要なもうひとつのポイント、「足首」についてお話します。「足首が硬いと寿命を縮める」といわれるほど大切なのが、足首の柔軟性です。
 お尻を床につけずにしゃがみこんだ時、かかとが浮いてしまっていませんか? しゃがみ座りをした時に、倒れることなくかかとまで地面につけられない人は、足首の柔軟性が低いと言えます。

 本来、歩くという動作は、厚いクッションの役割をする「かかと」で着地し、足の裏の「アーチ」で衝撃を吸収し、「中足骨」と呼ばれる足の指の付け根で蹴り、最後に「足の指」で地面を蹴り切って前に進む、という一連の滑らかな動きによって行われます。
 スキーのブーツを履いた時のことを想像してみてください。足首が自由に動かず、足の指も、ふくらはぎもほとんど動かず、ぎこちない歩き方になってしまいます。足首が硬い人は、これに似た状態で歩き続けているということです。

 足首が硬いと、足の裏のアーチの高さが失われ扁平足(へんぺいそく)になりやすく、歩行時の衝撃をうまく吸収できない足になってしまいます。また、足首が硬い状態で歩き続けると、ふくらはぎを使わない歩き方が身についてしまいます。ふくらはぎの筋肉は、心臓に血液を送り戻すという重要なポンプの役目を担っています。ふくらはぎの筋力低下は、全身の血の巡りにも影響をきたしてしまいます。
 
 足首の硬さは、すなわちアキレス腱(けん)の硬さです。アキレス腱とは、足首の後ろにあり、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつないでいる、体の中で最も太い腱です。
 幸い、アキレス腱は誰でもいくつになっても柔軟性を高めることができます。筋肉や腱は、筋線維(きんせんい)という細長い細胞が束ねられてできています。ストレッチをして負荷をかけると、筋肉や腱を構成しているサルコメアという組織が筋線維の端で増えていくことがわかっています。
 例えるならば、何人かで手をつないで横に並び、両端から引っ張られていて「もうこれ以上は誰も手を伸ばせない」となると、端に新しい人が加わるという感じです。

 繰り返していれば必ず高まる足首の柔軟性です。まずは「アキレス腱を伸ばすストレッチ」を習慣化しましょう。加えて「足首を回す運動」も行いましょう。足首の動きのメインは、シンプルな蝶番(ちょうつがい)構造によるものです。肩のような球関節ではないため回しづらいので、「上、右、右下、左下......」と順に動かすように意識しながら行うとよいでしょう。

 歩き方としては、後方・外側から前方・内側へ、かかとの外側から親指の先へと体重を移動させながら、一連の滑らかな動きをするのが理想的です。靴の後ろの外側がちょっとすり減っていることが、正しく歩けている目安のひとつです。女性は外側に足をひねる「内反捻挫(ないはんねんざ)」が多いので、普段から体重をやや内側にかけるように意識して歩いてみてください。

 長い人生を楽しく生き抜くために足の健康は欠かせません。時折、裸足になって足を解放してあげたり、かかとを揉んでみたり、自分の足元を見直す時間を持ちましょう。そして、1日6000〜8000歩を目指して歩きましょう。

結論 足に痛みや違和感があったら、放置しないこと。正しく歩くためには「足首の柔軟性」が大切です。ストレッチで柔軟性は高められます。
医学博士・産婦人科専門医
スポーツドクター
高尾美穂さん

医学博士、産婦人科専門医、スポーツドクター、ヨガ指導者。婦人科医療、スポーツ、ヨガの3つの柱を軸にイーク表参道で女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った選択肢を提示し、女性の人生そのものをサポートしている。