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4月19日

外国人の増加 人口減を緩和 昨年、総務省推計 純流入最多の14.7万人(4月14日付朝刊3面)

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 総務省は今月13日、2017年10月1日時点の人口推計を発表しました。 外国人を含む総人口は前年と比べ22万7000人減って1億2670万60 00人となった一方、外国人の純流入数(入国者数と出国者数の差)は過去最 多の14万7000人になりました。日経ではこのニュースを翌14日付けの 朝刊3面(総合2面)で大きく報じました。

 日本では合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと推計される子どもの平 均数)の低下傾向が続き、さらに平均寿命が延びていることにより、少子高齢 化・人口減少が急速に進んでいます。近年は出生率がやや回復しているものの、 人口の維持に必要な水準(2.07)を大きく下回った状態が続き、人口減少 の流れは大きくは変わっていません。

 少子高齢化は経済や社会にさまざまな影響を及ぼします。労働や消費の担い 手となる世代の人口が減るので、経済・産業活動が徐々に縮小していく可能性 があります。働き手が減れば税金を納める人数が落ち込み、国の財政にもマイ ナスとなります。若年層と高齢者層の人口バランスが崩れれば、年金などの社 会保障制度を揺るがします。

 少子化に歯止めをかけるには、育児休暇制度の普及や保育所の整備拡大など、 働く女性が安心して出産・育児ができる環境の整備が欠かせません。ただ、仮 に出生率が回復しても、人口が急激に増えるわけではありません。これから生 まれる子どもたちが社会を支える年齢になるのは20年程度も先です。その間 に国が負担する乳幼児・児童向けの福祉や教育関連の予算は増えていきます。

 そこで、国内の労働の担い手として期待されているのが外国人労働者です。 記事にもあるように、入国者数から出国者数を引いた純流入数は5年連続で増 え、国内の外国人人口は205万8000人と、初めて200万人を超えまし た。すでに外国人の採用に力を入れている企業は多く、政府も受け入れを増や す方針です。

 外国からの人材流入は増えているものの、専門技術を身につけた高度人材は まだ少なく、規制の緩和や生活環境も含めた受け入れ体制の整備が欠かせませ ん。言語や文化の壁があり受け入れは簡単ではありませんが、加速する人口減 を踏まえ、長期的な視点に立った対策を検討していくことが大切です。 (waka)