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4月26日

個人型年金、投信を基本 りそな・野村証券、iDeCo変更 投資資金の拡大促す(4月24日付朝刊1面)

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 4月24日付の日経朝刊で、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)に関 する記事を1面で大きく報じていました。

 掛け金の額だけが決まっていて、将来受け取る年金額が決まっておらず、加 入者自身の運用成績によって年金額が変わる年金を「確定拠出年金」といいま す。国民年金や厚生年金などの「公的年金」を補う役割を果たすもので(私的 年金)、日本では2001年に導入されました。勤務先を通じて加入する「企 業型」と個人で加入する「個人型」があります。  加入者は年金の掛け金を、自分で選んだ金融商品で運用します。そのため、 運用の責任は加入者が負うことになります。金融商品を適切に見極めて利用す る姿勢が求められる仕組みといえます。

「企業型」の加入者は順調に伸びてきた一方、「個人型」の方は加入できるの が自営業者など一部の人に限られていたため、利用が伸び悩んでいました。そ こで法改正により、17年1月から企業年金に加入している人や公務員、専業 主婦なども加入できるようになりました。これに合わせ、金融業界では個人型 の愛称を「iDeCo(イデコ)」として、普及に向けて力を入れています。

 もともと確定拠出年金導入の狙いは、「貯蓄から投資へ」の流れを加速させ ることにありました。個人が現金や預金、株式、投資信託などのかたちで保有 している財産の総額を「個人金融資産」といいます。日本の場合、総額は約1 880兆円にものぼり、現金・預金が約50%を占めます。銀行預金に偏った お金の流れをもっと多様化させて、市場を通じて成長が期待できるベンチャー 企業などにも資金が回りやすくしていく必要があります。

 今のところ、イデコの加入者が選ぶ金融商品も預貯金に偏っています。そこ で今回、りそなグループ傘下の銀行などが取り組み始めたのが、投資信託の利 用促進です。イデコでは、加入者が運用方法を選ばなければ「定期預金」が自 動的に選択される仕組みでしたが、これを「投資信託」にします。野村証券を はじめとする証券会社でも同様の案を検討し始めました。

 投資信託は、投資家から集めたお金を、複数の株式・債券銘柄などに投資し て、その成果を投資家に分配する金融商品です。投資商品なので、預貯金と違っ て元本の保証はありませんが、特定の株式銘柄を購入するよりもリスク・リター ンのばらつきを抑えることができ、投資の初心者が資産形成を図る上で利用し やすい金融商品といえます。

 記事にもあるように、米国では金融機関による同様の施策により、確定拠出 年金における投資信託の割合が増えました。日本もこれを機に、国内のお金の 流れに変化が生まれるかもしれません。「イデコ」というキーワードとともに、 金融業界で「貯蓄から投資へ」に向けた取り組みが進んでいることをぜひ覚え ておいてください。(waka)