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7月12日

世界シェア 米中激戦 17年商品・サービス調査(7月10日付朝刊1面、15面)

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 7月10日付の日経朝刊で、2017年の「主要商品・サービスシェア調査」 の結果を大きく報じていました。日本経済新聞社が年1回、代表的な品目の世 界シェアの上位企業を集計・発表するものです。

 ある企業の商品・サービスの売上高や出荷額が業界全体に占める割合を「シェ ア」と言います。単なる一時的なヒットではシェアは獲得できません。適切な モデルチェンジやアフターサービスなど、顧客を長く惹き付けるような努力を 積み重ねてはじめて、シェアを広げることができます。その結果、大きなシェ アが得られれば知名度やブランド力が高まり、さらに売れ行きが伸びやすくな ります。多くの企業がシェア獲得を目指すのもそのためです。

 人口減少で国内市場が縮小する一方で、企業のグローバル競争は加速。日本 企業にとって海外市場の開拓は重要です。そのため最近は世界シェアの注目度 が高まっていました。日経ではシェア調査を「日本」と「世界」に分けて実施 してきましたが、これを受けて今回から「世界」に一本化しています。

 国別に見ると、調査対象となる71品目のうち米国が24品目、中国が9品 目でシェア首位を獲得しました。日本は首位10品目で中国を上回りましたが、 品目数は横ばい。品目数を伸ばしたのは主要国では米国と中国のみです。  中国はエアコンなど白物家電に強みを持ちますが、最近はハイテク分野が伸 びており、携帯通信インフラ(基地局)や監視カメラでシェア首位を獲得。ス マートフォン(スマホ)やタブレット端末などでもシェアを伸ばしています。  一方、米国はルーターやタブレット、クラウドサービス、セキュリティー対 策ソフトなどで首位のほか、金融や製薬分野でも強みを発揮しています。

 日本がシェア首位を占めるのは、自動車関連や素材、光学・精密などモノづ くり分野です。例えば、電気自動車(EV)で用いられるリチウムイオン電池 の主要部材である絶縁体では、旭化成が首位。デジタルカメラやスマホに用い られるCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーでは、首位ソニーが50 %を超えるシェアを獲得しています。  日本がこれらの分野で技術を磨き、引き続き高シェアを維持することは重要 ですが、人工知能(AI)やロボティクス、ドローン(小型無人機)のような 新たな成長分野でもシェアを獲得していくことが求められます。

 みなさんも自分の業界や興味のある品目で、どんな企業がシェア上位を占め ているのか、ぜひ確認してみてください。今回の調査の詳しい内容は、10日 付の日経産業新聞で確認できます。(waka)