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2月21日

上場企業3期ぶり減益へ 車・部品や電機失速 (2月19日付朝刊 1面、17P投資情報面)

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 2月19日付の日経朝刊で、上場企業(株式が証券取引所で取引されている企 業)の決算に関する記事を1面ほかで大きく掲載していました。

 決算には、年に1度の「本決算」のほか、3カ月ごとに発表する「四半期決算」 があります。日本では4月から翌年3月までを1年度として、3月末時点で本決算 をまとめる企業が最も多いので、今は2018年10~12月期の結果と、19年3月末 の本決算の見通しが明らかになる時期です。19年3月期は増益になると予想さ れていましたが、今年に入って慎重な見通しが相次ぎ、3期ぶりに減益になり そうだと伝えています。

 企業が商品やサービスなどを提供することによって得るお金を「売上高」と いいます。ここから原材料費や人件費、広告宣伝費など売り上げを得るために 要した費用を差し引いたものが「営業利益」で、本業で稼ぐ力を示します。  企業活動では、銀行に支払ったり受け取ったりする利息や不動産の賃貸収入 など、本業以外でも収益や費用が発生します。これらを営業利益にプラスマイ ナスしたものが「経常利益」。さらにここから、その年だけに臨時に発生した 収益や損失(工場を売却して得た利益や自然災害による損失など)をプラスマ イナスして、税金を差し引いた残りを「最終利益(純利益)」といいます。

 各社は決算発表の際、売上高や利益の見通しを発表しますが、経営環境の変 化などによって業績動向が変わると、見通しの「上方修正」や「下方修正」を 発表します。日本経済新聞社の集計によると、年明けから相次いだ下方修正の 合計額は約1兆7500億円で、上方修正分を差し引いても約1兆3000億円にのぼる と言います。

 業種別に見ると製造業の減益が目立ちます。中国市場を中心に自動車やスマー トフォン(スマホ)などの製品の伸びが鈍化し、自動車部品や電子部品、半導 体製造装置まで影響が波及しました。このほか、金属市況の悪化の影響を受け た非鉄金属、米国の物流費・人件費の上昇が収益を圧迫した食品などが減益と なったと記事では伝えています。

 ただし一方で、利益を伸ばしている企業もあり、全体の4社に1社が最高益を 更新する見通しです。非製造業は利益を伸ばしており、商社は大手7社が最高 益となる見込み。ソフトバンクグループやヤマトホールディングスも18年4~1 2月期決算で増益を記録。製造業でも、半導体減速の悪影響をゲームや音楽な どの収益で補ったソニーは業績好調です。

 当然ながら業績の変動要因は業種によっても個々の企業によっても異なりま す。決算記事を読むときは、「業績が上向いているのか下向いているのか」だ けではなく、その要因は何か、同業他社と比べてどんな特徴や傾向があるのか、 などをしっかり読み取ることが大切です。日経ではこれから年度末にかけて決 算記事が数多く掲載されますので、ぜひ注目してください。(waka)