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5月 9日

◆平成の「大納会」 時価総額、バブル期超え 稼ぐ力向上映す 時価総額の増加、トヨタがトップ 平成の30年間 キーエンス2位(4月27日付朝刊 1面、2P総合1面)

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「令和」の時代が幕を開けました。東京株式市場は4月26日が平成最後の取 引日となり、翌27日付の日経朝刊では平成時代の株価動向を総括する記事を大 きく掲載していました。日本の代表的な株価指標である日経平均株価の終値 (その日最後の取引時の株価)は2万2258円で、昭和最後の終値(1989年1月6 日、3万0209円)に比べると7950円(26%)下がったことになります。

 株価動向が注目されるのは、日本の企業業績や景気のその時々の動きを反映 して変動しているからです。  

 平成時代が始まった1989年は、土地・不動産価格の高騰を背景とするバブル 期の真っ只中でした。その年末最後の取引日に記録した3万8915円は、日経平 均株価の史上最高値です。その直後、地価暴落と共にバブル経済は崩壊し、株 価も下落します。90年代半ば以降の日本経済は、金融機関の経営破綻が相次ぐ 危機的な状況となり、98年には日経平均が1万2800円台にまで下落。2001年9月 に発生した米同時多発テロの翌日には1万円を割りました。さらに08年秋の世 界的金融危機(リーマンショック)の際にも急落し、翌3月にはバブル崩壊後 の最安値となる7054円を記録しています。

 12年12月の安倍政権発足後は、経済政策「アベノミクス」への期待感から上 昇基調となり、15年4月には2万円台を回復。18年には2万4270円と約27年ぶり の高値となりました。

 27日付の朝刊1面記事でも解説しているように、株価回復の原動力は日本企 業の収益力向上です。成長を支えているのは旧来からの製造業で、総合1面記 事に掲載している株式時価総額の増加額ランキングを見ると、首位トヨタに続 いてキーエンス、日本電産、ソニーと、有力な製造業が名を連ねています。

 半面、米国発の世界的IT企業であるGAFA(ガーファ。グーグル、アップル、 フェイスブック、アマゾン・ドット・コムの頭文字をとった呼称)のような新 しい成長企業が日本で生まれていないことは課題と言えます。グーグルもアマ ゾンも創業は1990年代に入ってからで、平成が始まった頃にはまだ存在すらし ていない企業でした。それだけ米国では新旧の新陳代謝が激しく、過去30年ほ どで産業構造の革新が進んだということです。

 令和の時代は、日本でどんな企業が成長を遂げるのでしょうか。株価動向と 共にぜひ注目しましょう。(waka)