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5月16日

トヨタとパナソニック、住宅事業を統合 新会社設立住宅、車+ネットに活路(5月10日付朝刊 1面、3P総合2面ほか)

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 トヨタ自動車とパナソニックは5月9日、両社の住宅関連事業を統合すると発 表しました。トヨタグループにトヨタホームやその子会社であるミサワホームが、パナソ ニックグループにはパナソニックホームズや松村組などの住宅関連企業があり ます。トヨタとパナソニックは2020年1月に共同出資会社を立ち上げ、上記の 住宅関連企業がその傘下に入る予定です。

 総合2面の記事でも紹介しているように、トヨタとパナソニックの住宅事業 はどちらも歴史ある事業です。ただ国内では人口減少を背景に住宅市場が縮小 していくのは避けられず、事業の立て直しが求められていました。今回、両社 は統合によって規模の拡大を図るだけでなく、互いの強みを活かした独自の住 宅事業を展開していく見通しです。

 目指すのは「テクノロジーと家づくり・街づくり」の融合です。あらゆるモ ノがネットにつながる「IoT」の技術を家庭内で活用すれば、照明・空調ほか 各種の家電製品や給湯器などをすべて音声で操作したり、AIに自動制御させた りすることが可能になります。自動運転技術が発達すれば、家族が談笑してい るリビングルームがそのまま移動して目的地に運んでくれるような設備も実現 できるかもしれません。そうなれば住宅のあり方も現在とはまったく変わるで しょう。そこにトヨタとパナソニックが持つ自動車と家電の技術力を発揮して いくことを狙っているわけです。

 記事にもあるように、具体的には車や住宅、家電、エネルギーインフラなど をつないで情報を集約するプラットフォームを構築。これを基盤に自動運転車 の配車、家や街のセキュリティーサービスなどを提供していく考えです。

 家庭内IoT市場の開拓や、ITと移動サービスを組み合わせた街づくりには、 グーグルや、アリババ集団、騰訊控股(テンセント)など各国の有力なIT大手 が力を入れており、企業間の競争はますます激化しそうです。日本を代表する 2社がつくる新会社が、デジタル化する住宅関連市場でどれだけ成果をあげら れるか、他の企業にどのような影響を与えていくか、ぜひ注目しましょう。 (waka)