wakaの日経、ここをこう読む
8月 8日

サブスク戦国時代 デジタルから「モノ」「コト」利用へ データ分析で「飽き」防ぐ(8月6日付朝刊 15P企業2面)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 8月6日付の日経朝刊で、「サブスクリプション」に関する解説記事を大きく 掲載していました。  サブスクリプションとは、定額料金を支払って期間内は商品やサービスを繰 り返し何度でも利用できるビジネスモデルを指します。「フールー」「ネット フリックス」などの動画配信サービス、「スポティファイ」「アップルミュー ジック」などの音楽配信サービスが代表例です。みなさんの中にも利用されて いる方は多いでしょう。「サブスク」という呼び名も定着しつつあります。最 近の消費の潮流の一つであり、日本の製造業にとっても重要なキーワードにな っています。

 サブスクで大きな成果を挙げた分野の一つがソフトウェアでした。かつてマ イクロソフトやアドビなどのソフトウェア企業は、DVDなどのパッケージメデ ィアのかたちでソフトを販売するのが一般的でした。定期的にバージョンアッ プした商品を発売し、その買い換えの需要が収益を支えていました。

 しかし最近になって、これをサブスク型に切り替え、月額料金を払えば常に 新しいバージョンのソフトが使えるようにしたのです。バージョンアップする たびに1本数万円で売る方が、一時的な収益は高いですが、同じ顧客が繰り返 し買い換えてくれるかどうかはわかりません。サブスクモデルの場合、毎月の 料金収入は小さいものの、きめ細かくバージョンアップやサポートをすること で顧客を囲い込みやすくなり、長い目で見た収益性は安定します。顧客の満足 度も高まります。

 サブスクはソフト分野だけでなく、モノの販売にも広がっています。食品や 化粧品を定期的に宅配してくれるサービスなどはその一例です。日用品だけで なく、パナソニックが最新の4Kテレビを、トヨタが新車の高級車を、それぞ れ定額利用できるサービスを始めるなど、高額商品にも広がっています。

 「売ったら終わり」のビジネスと違い、サブスク型ビジネスでは顧客と継続 的な関係を築き、長く利用してもらうための工夫が重要です。顧客の利用デー タが蓄積できるので、それを分析し、いかに顧客の満足度の向上につなげられ るかがカギになります。  近年の消費者ニーズは、モノの「所有」から「利用」へと変化しています。 そのため、品質や性能の高さを強みとしてきた日本の製造業は、ビジネスモデ ルの転換を求められています。今後は、顧客との関係性を築いて長く収益につ なげるようなサブスク型ビジネスに力を入れる企業が増えていくでしょう。日 本企業がこの新しいビジネスでどれだけ成果を挙げられるか、ぜひ注目したい ところです。(waka)