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9月26日

コンビニ加盟店 利益厚く ミニストップ、人件費一部負担 他社も新モデル模索(9月20日付朝刊 13P企業1面)

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 9月20日付の日経朝刊で、コンビニエンスストア業界の最新事情を報じてい ます。  以前も紹介したように、コンビニは1970年代から日本で独自の発展を遂げて きた業態であり、幅広い品揃えの小型店舗が24時間営業しているという利便性 に加え、公共料金の出納代行や各種チケット販売、銀行ATM設置などさまざま なサービスを取り入れ、私たちの暮らしになくてはならない生活インフラにな っています。しかし最近になって、そのビジネスモデルが見直しを迫られてい ます。その背景にあるのは「人手不足の深刻化」です。

 日本のコンビニの大半は「フランチャイズチェーン」(FC)というチェーン 形態を取っています。各コンビニ店はブランドロゴをはじめ、本部が開発した さまざまな商品・サービス、経営ノウハウなどを利用する対価として、儲けの 一部を本部に支払います。これをロイヤリティーといいます。コンビニ業界に とって極めて重要な収益源です。

 この日の記事でも図解していたように、ミニストップの場合、売上高から商 品原価(商品の仕入れに要したお金)を差し引いた儲け(売上総利益)の一定 割合をロイヤリティーとして支払います。各コンビニ店は、儲けからロイヤリ ティーを差し引いたあと、さらにそこから人件費などの各種経費を支払って、 残りが自分たちの利益になります。  この仕組みでは、人手不足に対応するためにアルバイトの時給を引き上げる と人件費負担が増え、各店舗の経営悪化に直結するわけです。ミニストップだ けでなく、セブン―イレブン・ジャパンなど他の大手コンビニも、人件費は各 店舗が負担する仕組みになっています。

 売上高が伸びていれば問題ありませんでしたが、最近は一店舗あたりの売上 高が伸び悩んでおり、一方で人件費の上昇は止まる気配がありません。このた め、チェーンに加盟する店舗から不満の声があがっていました。

 今回報じているように、ミニストップはこの問題に対処するため、新しいFC 契約の導入を検討しています。人件費などの経費を、本部と加盟店で負担し合 うことを想定している模様です。さらに24時間営業についても加盟店が選択で きるようにする見通しです。人手が集まらず、店主が長時間労働を強いられる ケースが多く、業界全体で24時間営業の見直しを求める声が高まっていたから です。

 記事でも紹介していましたが、セブンが加盟店約200店で営業時間を短縮す る実験を実施するなど、大手各社はいずれも人手不足への対策に乗り出してい ます。ただミニストップの対策はロイヤリティーに関するFC契約自体を見直す もので、意欲的と言えます。今回のニュースが同業他社にどのような影響を及 ぼしていくか、ぜひ注目したいところです。(waka)