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10月10日

消費税10% キャッシュレス急拡大、ポイント還元で ファミマ、件数6割増 JR東、登録14倍(10月8日付朝刊 1面) 

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 10月1日に消費税率が10%に引き上げられたのにあわせて、政府の主導でキ ャッシュレス決済のポイント還元制度が導入されました。これにより、キャッ シュレス決済の利用が急増していることを8日付の日経朝刊1面で伝えていまし た。

 キャッシュレス決済とは文字通り、紙幣や硬貨を使わない決済を指します。 日本では、キャッシュレス決済の代表格であるクレジットカードに加え、Suica (スイカ)やnanaco(ナナコ)など非接触ICチップ技術を用いたカード式電 子マネーが広く普及しています。さらに最近では、LINEペイやPayPay(ペイペ イ)などスマートフォン(スマホ)を用いたスマホ決済の利用が大きく伸びて います。

 以前もお話ししたように、日本のキャッシュレス比率は世界的に見て低水準 です。キャッシュレス推進協議会によると、2016年時点で韓国が96.4%、中国 が65.8%なのに対し、日本は19.9%にとどまっています。  キャッシュレス決済が普及すれば、消費者にとっての利便性が向上するだけ でなく、店頭での会計の手間や現金管理の負担が減り、省力化につながります。 また近年は、訪日客が急激に増えています。彼らは海外で現金を使わずに買い 物することに慣れ親しんでいるので、日本でキャッシュレス対応店舗が増えれ ば、訪日客の消費(インバウンド消費)の拡大に貢献するでしょう。

 そのため政府は、キャッシュレス比率を25年までに4割まで高めるという目 標を掲げ、普及促進に力を入れています。その一環として導入されたのが、今 回のポイント還元制度です。20年6月末まで、対象店舗でキャッシュレス決済 を利用すると決済額の2%または5%が還元される仕組みです。消費増税によって 消費が冷え込むのを緩和しながら、キャッシュレス決済の普及の契機にする狙 いがあります。

 キャッシュレス決済はたしかに便利なものです。上述のように、省力化につ ながるので、人手不足対策という意味もあります。ただ代金の支払い方法が変 わるだけなので、キャッシュレス決済が普及したからといって、それだけで消 費額そのものが劇的に増えるというわけではありません。企業としては今後、 決済時に得る購買履歴などの情報を収集・分析し、商品開発や販売促進などに 活かしていく努力が重要になります。(waka)