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12月 5日

「課題解決力」収益けん引 本社SDGs調査 環境・社会問題への対応「経営計画反映」6割(12月2日付朝刊 1面、5P企業面ほか)

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 日本経済新聞社がこのほど国内上場企業などを対象に初めて実施した「SDGs 経営調査」の結果が、12月2日付の日経朝刊1面、企業面などに大きく掲載され ていました。

 SDGs(エスディージーズ)とはSustainable Development Goals(持続可能 な開発目標)の略で、人類が解決すべき共通課題として国連が2015年に採択し た国際目標です。「気候変動への対応」「貧困の解消」「働きがいと経済成 長」「ジェンダー平等の実現」など計17の目標(ゴール)と、計169にのぼる 具体策(ターゲット)からなり、30年までの達成を掲げています。

 貧困や気候変動などは以前から世界共通の重要課題であり、国連などの国際 機関や各国政府などが対策に取り組んできました。SDGsが注目されている理由 の1つとして、目標達成における「企業」の貢献を重視していることが挙げら れます。

 例えば、AI(人工知能)やロボティクスなどのテクノロジーを活用すること で、生産や物流における省エネ化が進めば、CO2の排出削減につながり、気候 変動対策に貢献します。  同様に、あらゆるモノがネットにつながるIoTの技術を活用して人の健康状 態をリアルタイムでチェックする医療サービスを生み出したり、自動運転技術 で途上国の農業生産力を飛躍的に伸ばしたりできれば、健康・福祉の推進や飢 餓の撲滅などに役立つでしょう。企業としても、SDGsが掲げている課題の解決 に取り組むことは、新たなイノベーション創出のヒントになります。

 また最近は機関投資家などの間で、「環境」「社会」「ガバナンス(企業統 治)」に配慮しているかを基準に投資先を判断する「ESG投資」が広がってい ます。そのため企業がSDGsに真剣に取り組まなければ、投資家から選ばれない リスクをもたらす可能性もあります。

 こうした背景を踏まえて日本経済新聞社は今回、SDGsにどう取り組んでいる かという観点で企業を格付けし、結果を発表しました。記事でも解説している ように、今回の格付けが高い企業ほど、売上高営業利益率や自己資本利益率 (ROE)などの指標が高いという結果が出ていると言います。簡単に言えば、S DGsに取り組む企業ほど収益力が高い傾向があるということで、非常に興味深 い結果です。

 記事では、総得点の偏差値が70以上だったキリンホールディングス、コニカ ミノルタ、リコーの最上位3社をはじめ、得点上位企業の顔ぶれや、具体的な 取り組み内容などを紹介していました。自分の興味のある企業・業界がSDGsに どう取り組んでいるのか、記事を参考に調べてみるとよいと思います。 (waka)