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12月12日

中国、PHVなど新エネ車25%に 25年目標上げ 日本勢に対応迫る(12月4日付朝刊 1面ほか)

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 12月4日付の日経朝刊で、中国政府の自動車政策の最新動向について1面で大 きく報じていました。  中国政府は「新エネルギー車」と呼ぶ環境対応車の普及を促進しています。 具体的には、電気自動車(EV)、充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)、 水素を燃料とする燃料電池車(FCV)などを新エネルギー車と定義。政府は新 車販売台数に占める新エネルギー車の割合を20%に義務づけていました。

 今回、この割合を2025年に25%へと引き上げる考えを明らかにしました。ま だ素案の段階ですが、20年前半までに最終決定する見通しです。

 各国は以前から環境対応車の普及に力を入れていましたが、フランスと英国 政府が17年7月、40年までに国内でのガソリン車とディーゼル車の販売を禁止 する方針を相次いで表明して以降、その潮流が強まっていました。それをさら に加速させているのが、上述の中国政府の自動車政策です。中国の自動車市場 規模は09年に米国を抜き世界最大になっており、同国の政策動向は世界の自動 車メーカーの戦略に大きな影響を及ぼします。今回のニュースが注目されるの もそのためです。

 中国政府の狙いは、国内に環境対応車を普及させるというだけでなく、自国 の自動車メーカーの環境技術を高めて、米欧をしのぐような「自動車強国」を めざすことにあります。同国内の新エネルギー車の販売シェアはBYDや北京汽 車、上海汽車など中国勢が上位を占めており、政府の政策を追い風に、今後ま すます成長していく可能性があります。  一方、米テスラが上海に全額出資の製造子会社を設立して量産を開始するな ど、各国メーカーも成長市場でのシェア拡大を目指して中国戦略を強化してい ます。

 今のところ日本勢は、中国の自動車市場で大きな成果を出せていません。日 本勢が最も得意とする環境対応車であるハイブリッド車(HV)は、中国の新エ ネルギー車の分類には含まれていません。中国市場の開拓のため、日本のメー カーもEVやPHVを強化しています。記事でも紹介しているように、トヨタはこ のほど高級車ブランド「レクサス」で初となる量産型EVを広州モーターショー で披露しました。  長年、環境技術を培ってきた日本の自動車メーカーが中国市場でどれだけ巻 き返せるかは今後の大きな注目点です。(waka)