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3月 5日

新型コロナ、動けぬ個人に冷える消費 自粛の影響懸念 宿泊プランの3割値下げ 百貨店2月売上高2桁減(3月3日付日経朝刊 1面、3P総合2面、ほか連日)

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 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、日経紙面では引き続き経済・産業活 動への影響を連日報じています。  政府は2月25日、対策の基本方針を公表。翌26日には安倍晋三首相が新型コ ロナウイルス感染症対策本部において、全国的なスポーツや文化イベントの中 止や延期、規模縮小を要請しました。さらに27日には、全国の小中学校と高校、 特別支援学校に臨時休校を要請する考えを表明。人同士の接触機会を抑制して 感染拡大を防ぐのが狙いですが、一方で国内経済には広範に影響が及び始めて います。

 3月3日付朝刊1面の記事では、イベント自粛等の影響で国内消費が冷え込ん でいると伝えています。日本経済新聞の分析によると、2月26日以降、行楽シー ズンの3月末でも大都市圏のホテル宿泊プランの3割が値下げしていたことがわ かりました。イベント中止に伴う宿泊キャンセルで空室率が高まり、価格の引 き下げに動いたためだと考えられます。また主要百貨店の多くは、2月売上高 が前年同月比で2桁減となりました。訪日客が減っているだけでなく、日本人 客が外出を控えていることが影響していると見られます。

 3月2日付朝刊3面の記事では、小売りや外食などの店舗で時短営業が広がっ ていることを伝えていました。食品スーパー最大手のライフコーポレーション は2日から約280店の全店で営業時間を短縮。ゼンショーホールディングスも牛 丼店「すき家」の一部店舗で時短営業や休業を決めました。子育て中の主婦な どのパート従業員が多いため、休校によって人手不足になると予想されたため です。  さらに大学生の就職活動にも影響が出ています。3月1日に企業の採用説明会 が解禁されましたが、大規模な合同説明会が相次いで中止になっていることを 3月2日付朝刊5面の記事で伝えています。今後の採用スケジュールにも影響が 波及する可能性があります。

 イベント自粛や臨時休校の要請はいずれも時限的な措置ですが、感染拡大が どの時点で終息するかは予測できません。長引けば、消費活動や企業の事業活 動、採用活動などに予想外の悪影響を及ぼす可能性もあります。

 一方で、今回の事態をきっかけに、テレワークを本格的に導入する企業が増 えています。就活生向けの合同説明会の代わりに、各社の説明をリアルタイム でネット配信するウェブ説明会を取り入れる例も出ています。中長期的な影響 は未知数ですが、負の影響を最小限に抑える産業界のさまざまな取り組みが生 まれていることもぜひ知っておいてください。このコラムでも適宜ご紹介して いきます。(waka)