Nikkey’s ~ここだけのハナシ~
12月

40歳過ぎて仕事なし、貯金なし、料理できない・・・から充実の日々へ!

人材紹介。52歳

鈴木 恭子さん

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暮らしの背景の違いが、仕事意識の違い

 就職支援や人材マッチングの仕事をしています。私は、人を求めている企業側を担当していて、企業が提示する求人内容が法令に準拠しているか、今仕事を求めている人たちが望む条件にマッチするかなどを調整しています。

 難しいのは、やはり会社側と若い方達の「仕事への意識の違い」です。今の20~30代の方は「自分たちの世代は年金ももらえないだろうし、一人では暮らしていけない。共働きは当たり前。休日返上なんてできない。お給料も大事だけれど自分の時間も大事」で、かたや仕事第一主義で生きてきた50~60代の方達は「頑張って会社を支えるのが当たり前」という意識があります。

 これは時代が異なり暮らしの背景が違うため、仕方のないギャップ...。お給料を上げても人が来ないというのは現実です。また、今働いている社員との兼ね合いから、むやみに新しい求人に高いお給料を提示できないといったジレンマを抱える人事担当者もいます。慢性的な人材不足でもあり、なかなか難しい仕事です。

劇団員を辞め、販売の仕事に邁進

 かくいう私も1年ほど前にこの仕事に転職した身です。50代を迎えての職探しでしたが、運良くいい仕事と出会えました。それまでは20年以上販売の仕事を続けていました。

 実は、若い頃は劇団員をしていました。今、テレビでも大活躍している俳優さんが座長を務めていた劇団に所属し、舞台に立っていました。でも25~26歳になると芝居で食べていくことの難しさを思い知り、芝居の世界が好きだったからこそ中途半端は嫌で、すっぱりと辞めました。
 
 それから派遣社員として販売の仕事をはじめ、誘われるままに正社員になりました。休みもかえりみず一生懸命働いていたら40代を迎え、ふと「この仕事を60歳まで続けられるかな?」と立ち止まりました。「これは無理だ」と思い、次の職も見つけずに退職することにしたのです。

40歳を過ぎて仕事も貯金もない...

 この時の私といったら40歳過ぎて、仕事なし、貯金なし、料理もゆで卵しかできないという有様で(笑)。人に話すと驚かれますが、本当にまったく貯金をしていなかったんですね。当然家賃も払えず、実家に戻りました。

 幸い1カ月ほどで飲食系問屋街での販売の仕事が見つかり、転職。同じ販売の仕事ですが、問屋街は必ず休みがありますし時間的に余裕ができました。ゆとりができるといい出会いも舞い込むもので、40代になってから知り合った人と結婚。今、とても幸せです。

 遅い結婚っていいですよ。大人になっているから、お互いに相手を思いやることができます。若い頃に結婚していたらきっとうまくいかなかっただろうと思います。

他人に言われて初めて気が付く自分の可能性もある

 50代になって異業種である今の仕事に就けたのは、転職を相談したハローワークで「こんなに人と話をする仕事を続けてきたキャリアがあるならば、人を支援するお仕事もできると思いますよ」と思いもよらぬ可能性を見出してもらえたことがきっかけです。

 自分一人で職探しをしていたら気が付けなかった道でした。人とつながることで道幅が広がったり、新しいことが始まったりするものです。ゆで卵しか作れなかった料理も、素敵な先生と出会ったことで楽しくなりました。今も料理教室に通っています。

人とつながりながら楽しい人生を!

 私は40歳を過ぎてから仕事にもプライベートにもたくさんの変化が起こりました。一般的には「40代や50代からなんて遅い」と言われるかもしれませんが、そんなことはないと思います。
 
 「40歳、貯金ゼロ」を経験した私ですが(笑)、その後お金の勉強をしてFP(ファイナンシャルプランナー)1級の資格も取得。最近はFP協会の活動もお手伝いしています。いずれFPの知識も「人を支援する」ことに活かしていければ嬉しいです。

 通っているお料理教室のあとに、気軽にお金の話ができるマネー教室をやってみるのもいいなと思っています。「人とつながっていくこと」を意識して、これからも楽しく生きていきたいですね。

ニッキィズ一問一答

Q.

今までに買った一番高価なものは何?

A.

「運転免許です。人の2倍くらい時間とお金がかかりました。でもまったく運転しておらずたぶんもうできない...と思い、免許を返納してしまいました」

Q.

近頃、衝動買いしてしまったものって何?

A.

「コーヒーのドリッパー。青色のとっても可愛いドリッパーに一目惚れ。これまで外でしか飲んでいませんでしたが、豆を買って家で飲むようになりました。ただ旦那さんはコーヒーが苦手で...。私ひとりの楽しみです」

Q.

健康や美容のために心がけていることは?

A.

「早寝早起き! お休みの日は近所の公園でおじいちゃんおばあちゃんたちのラジオ体操に混ぜてもらっています(笑)。その後40分くらいウォーキングをします」

Q.

お金にかえられない元気の源は?

A.

「休日に旦那さんと楽しむ"ネコ散歩"です。ネコが好きなのですが今の家がペット禁止のため、近所のネコを訪ね歩いて楽しんでいます。川沿いなどを1時間くらい2人でおしゃべりしながら歩くと、とってもリフレッシュできます。かけがえのない時間です」

Q.

みんなに教えたいおすすめの本を一冊!

A.

「『ねことじいちゃん』/ねこまき。猫好きの方であれば、ぜひ。妻に先立たれたおじいちゃんと猫の暮らしが綴られた漫画です。絵もきれいでほのぼのします。暮らしっていいなと思えて、疲れた時の処方箋になりますよ」

取材後記

元劇団員、40歳で貯金なし、など驚きのエピソードがいっぱいだった鈴木さんですが、「あの時あーしておけばよかった…と思ったことはないです!」と明るく笑います。販売員の頃、劇団員時代に座長から言われた「そのまま普通に話せばいいんだ」という言葉をよく思い出したそう。「当時はそんなアドバイスじゃなくて演技指導を!と思っていたけれど、販売の仕事をしながら、自然体で自分らしく語ることの大切さを感じ、ようやくその言葉がわかったような気がしました」と振り返ります。時が経ち、初めてわかる言葉・響く言葉があるものですね。2017年、皆さんの心に残った言葉はなんですか?