Nikkey’s ~ここだけのハナシ~
1月

“自分磨き”だけでなく“自分癒し”も大切に!

セラピスト。41歳

新井 智佐子さん

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店舗を持たないフリーのセラピスト

 子育てをしながらフリーのセラピストをしています。自分では店を持たずに、レンタルサロンや知人の店の一角を借りたり、イベントに出店したりして活動しています。エステサロンや美容整体サロンで働いた経験を活かし、頭蓋骨矯正、リンパ整体、アロマや天然石などを使ったヒーリングを組み合わせたオリジナルの施術として"頭蓋骨調整ヒーリング"というものをメインに行っています。

 また、個人のセラピスト活動のほかに、約1年前から私のように個人で活動している仲間と一緒に、"心とからだの健康"をテーマにセラピストやヒーラー、占い師などを集めたヒーリングイベントの企画運営を始めました。子育てをしながらのイベント運営は大変ではありましたが、素晴らしい出展者の皆様と一緒に、多くのお客様に喜んでいただけるイベントを開催でき、フリーセラピストとしてもたくさんの出会いに恵まれいい経験になりました。去年は1年前には想像もできなかったほど充実した1年でした。

10年前、思いがけない大きな転機

 私は新卒でIT企業に就職し働いていたのですが、10年ほど前に転機を迎えました。母ががんになってしまったのです。「タバコも吸わないし健康がとりえだった母がどうしてがんに!?」と、いろいろなことを考えさせられた大きな出来事でした。

 会社は介護休暇も取らせてくれましたし、リモートワークも認めてくれました。とてもありがたい環境だったのですが、母が亡くなった後、普段の生活に戻ったかのように過ごしていましたが、通勤途中の新宿駅で乗り換えができなくなってしまったのです。母を失った悲しみが自分の想像以上に大きかったのだと後から気づきました。約9年間働いた会社でしたが、このまま仕事は続けられないと思いました。

"自分磨き"ばかりで"自分癒し"をしていなかった

 それまでは仕事をしながら、働く女性を対象にしたセミナーに参加したり、資格取得のために勉強したりしていました。"自分磨き"に時間もお金も使っていたのに、自分を大切に扱う時間="自分癒し"にまったく目を向けていなかったことに気づきました。悲しみをきちんと手放すことをせず、ストレスを抱えていることすら自覚していなかったのです。

 母の病気や自身の体調不良を経験し、ストレスという目に見えないものが体へ及ぼす影響、アロマオイルや様々なセラピーやヒーリングが持つ癒しの力にも興味を持つようになりました。そこで仕事を辞め、アロマセラピーの勉強をしながら、ブライダルエステの際にお世話になった個人経営のエステサロンで働かせてもらうことにしたのです。180度、考え方も生活も変わりました。

巡り巡って今、大切にしたいことを優先する生活に

 その後、夫の転職とともに引っ越しをすることになり、私も別のサロンへ転職。セラピストとして研鑽を重ねフリーセラピストとして独立したものの、思い通りにはいかない日々を過ごしました。そのためIT企業に勤めた経験を活かし、一部上場企業で短期の派遣の仕事を始めました。幸い新しい職場もとてもいい会社で、自分の経験を活かしながら楽しく働かせていただきました。

 その頃、離婚という大きな決断をすることになり「ひとりで生きていかなければ!自立せねば!」と考えていると、ありがたくも「正社員で働いてみないか」とお誘いをいただきました。副業が厳しく制限されていたため悩みましたが「生活のため!」と割り切り、セラピストの活動を控えて3年ほど働きました。

 その間、現在の夫と出会い再婚。子どもにも恵まれ、産休育休を取り一昨年、職場に復帰しました。しかし、いざ子育てと仕事を両立し始めてみると「もっと子供との時間を大切にしたい。送り迎えもしたいし、ごはんも一緒に食べたい」と感じ、それと同時に「やっぱりセラピストとして誰かの役に立ちたい」と自分の中に眠っていた気持ちにも気づきました。「大切にしたいことを大切にしよう!」と目が覚めるようでした。そして退職し、今は子育てを中心にパートで働きながら、セラピストの活動を細々と再開。不思議なご縁により新たにイベントの活動も始めたというわけです。

実現力のあるメンターと一緒にこだわりのイベントを

 私は最初「4〜5人くらいのセラピストさんを集めて...」と思っていたのですが、イベントの代表である私たちのメンター(指導者)は、最初から40人規模の大イベントを思い描いていました。そして、それを短期間で成功にまでこぎつけてしまいました。結果、ボディケアをはじめタロットカード、カラーボトルを使ったメンタルケア、癒しグッズや体に優しいフードの販売など、総勢40名の出展者が全国各地から集まるイベントを、1年間に5回も開催できたのです。スケールと実現力が本当にすごいです! 私はまるで上司が思い描く世界に必死で追いつこうとしている若手社員のようでした(笑)。

 私たちはイベントを主催するにあたり"明るく晴れやかなイベントにすること"にこだわっています。怪しげであったり、おどろおどろしかったりするイベントにはしたくなかったので、必ず出展希望者と面接をすることにしました。きちんと相手のことを考えた言葉を使える人、笑顔で対応できる人など、基本的なことを大切にして選定しています。

 また、お客様には"本当の価値を実感し、今後もサポートし続けてもらえるようなパーソナルな1人と出会ってほしい"という想いから、金額の設定にも条件を設けました。こうしたイベントでは"お試し500円"のような、サービスの質に合わない、もしくは質を下げるような値段設定が多くなりがちなのですが、出展者側の腕試しやスキルアップのための場ではなく、出展者は自信を持ってお客様のためにサービスを提供し、それに見合ったお金をきちんといただく。そういう場を作っていきたいと思っています。

誰かの開花を支えていきたい

 私は自分だけが成功するよりも、まわりの仲間が活躍するのをサポートしていきたいと思っています。もちろん私自身も精一杯セラピストとしての活動をしていきますが、私個人ができることなど本当に限られていますから、それよりもそれぞれ素晴らしい技術を持っている人たちを、必要とする人たちに繋げていけたらいいなと思っています。そのためにも情報収集は大切です。新聞にもインターネット上にもたくさんのヒントが隠れています。私のこの話も誰かの何かのヒントになったら嬉しいなと思います。

ニッキィズ一問一答

Q.

今までに買った一番高価なものは何?

A.

「家。これまでにも中古マンションを2回買いましたが、2回とも損することなく手放せました。マンションが売れない時でも不安がらずに『タイミングが来たら売れるもの』と思っていれば大丈夫です」

Q.

近頃、衝動買いしてしまったものって何?

A.

「『リーディング』という2月に公開になる映画の原作者であるエドガー・ケーシーの本を衝動買い。映画を観に行く前には読みたいと思っています」

Q.

健康や美容のために心がけていることは?

A.

「自分の時間を作ること。子どものお風呂は夫に任せて1人でのんびりバスタイムを楽しんだり、読書の時間を作ったりしています」

Q.

お金にかえられない元気の源は?

A.

「子どもですね。やはり寝顔を見ると元気になります」

Q.

みんなに教えたいおすすめの本を一冊!

A.

「『ダントツになりたいなら、「たったひとつの確実な技術」を教えよう あなたの実力を全開にするレッスン』/エリック・ベルトランド・ラーセン。ダントツになりたいとは思わないのですが(笑)、去年イベントの仕事でプレッシャーを感じた時に読んだ一冊です。勝手に自分で限界を決めてしまっているのかも...と思えて、頑張れました」

取材後記

辛い経験を糧に、30歳前後で働き方も生き方も大きくシフトチェンジした新井さん。「でも20代が悪かったとは思いません。人生無駄なことはないです!」と明るく話します。育児、家事、セラピストの活動、パートの仕事と忙しくても読書の時間を確保するために、新井さんは今“本を聞く”アプリを活用中とのこと。「洗濯しながらでも料理しながらでも本を読める(聞ける)のでおすすめですよ」。思いがけない読書術でしたが、なるほど!と思いました。