Nikkey’s ~ここだけのハナシ~
6月

「働き方改革」の影響で今が一番忙しい!

証券会社。38歳

ラマナタン シャルミラさん

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後輩たちをなるべく早く帰らせ、自分は・・・・・・

 「働き方改革」が声高に叫ばれていますが、皆さんの働き方はどう変わりましたか? 私は証券会社に勤めて15年目。管理職ではありませんがチームリーダーとして後輩たちをみながら、自分もプレーヤーとして働いています。残業がカウントされない立場にある私は、働き方改革の影響でむしろ忙しくなりました。

 「残業上限、月45時間」を守らなければならない後輩たちには早く帰るように言い、その分、自分が働くという構図ができあがっています。とくに今春にチームメンバーの入れ替えがあり、それに伴って残業が激増。社会人になって今が一番長時間働いています。疲労困ぱいです。

効率の悪さを経験しなければ、効率アップはわからない

 ダラダラせず効率よく仕事するという意味で、働き方改革は大歓迎です。しかし、残業しないことを優先するあまり、果たしてこの環境で若い世代は成長するのだろうか?と疑問に感じることがあります。自分の仕事の効率が悪いせいで苦しんだ経験がなければ、効率のいい仕事が何なのか、わからないのではないかと思うのです。

 先日、取引先と後輩の電話の会話が耳に届きました。私は「その話が出ているということは、次に〇〇が起こりそうだから、そのことも聞いておくべきだな」と感じていました。後で後輩に「〇〇の場合はどうなるって?」と質問すると、「え? それって聞くように言われていましたっけ? あとでもう一度電話して聞いておきます」との返事。再度電話すれば解決はしますが、時間のロスですし相手にも迷惑です。

 こうしたちょっとした非効率を重ねた結果、仕事が定時で終わらなくても、残業時間がオーバーしないように退社を促される。それでは「先を読んで1回の電話で済むようにしなくては」とは、なかなかなりません。仕事を覚え成長する若い時代には、多少の残業をしてでも試行錯誤しながら働くことも必要なのではないかと思ってしまいます。

本社内の異動はまるで別会社への転職のよう

 私は入社以来ずっと本社部門で仕事をしています。2〜3年ごとに異動を経験してきました。部署が替わると顔ぶれや業務内容、仕事の時間帯が変わります。外債のディーラーをしていた時は、米国市場の動向をいち早くキャッチするために夜明けとともに出社。まるで違う会社へ転職したようでした。

 半年に1度、キャリアについて人事からヒアリングがありますが、自分から異動を希望したことはありません。問題なく業務はやりこなせても「もっとできるはず。まだここで学ぶことがある」と思うタイプで「やりきったからそろそろ次へ」と思ったことはないです。でも辞令があれば、その時々で経験すべき仕事が巡ってきているのだと思って、次の場所でがんばります。

どうしてもうまくできなかった営業の仕事

 ただ、これまでに一度だけどうしてもうまくできなかった仕事があります。入社9年目で経験した営業部門です。

 もともと人と話すことが好きで、お客様に自分の知っていることを伝えたい思いも人一倍ありました。でも、歯車がかみ合わず、まったくうまくいきませんでした。営業という仕事のイロハがわかっていなかったのだと思います。約1年奮闘しましたが、最終的には見兼ねた元上司が助け舟を出してくれて異動しました。

 その時も会社を辞めようとは思いませんでした。仕事は基本的にとても楽しいです。この15年でリーマンショックもあり、会社の合併もあり、組織も変わりました。証券会社にとっては激動の時代ですが、自分も一緒に育っていこうと思える会社なので、これからも働き続けたいと思っています。

中国語のレッスンが最高のリフレッシュに!

 私は熱しやすく冷めやすい性格で、これまでも様々な趣味にハマってきました。今、熱中しているのは中国語です。きっかけは街にいる中国人観光客の会話を理解できたら面白そうだと思ったからです。

 昔から語学の勉強には自信がありました。にもかかわらず、中国語の発音だけは10代の頃に台湾人の友人から「全然違う」と言われ、苦手意識がありました。今回、改めて勉強する中で発音の法則を理解し、コツをつかむことができました。するとわずか2週間あまりの勉強で、資格試験にもほぼ満点で合格。

 これに気を良くして、先月からは週に1度の中国語レッスンにも通い始めました。授業はグループレッスンで、英語と中国語のみ。スピードが速く頭をフル回転させないとついていけないのですが、何もかも忘れて集中するこの時間が、私にとってすごくいいリフレッシュになっています。

 まさか勉強がリフレッシュになるとは思っていませんでしたが、頭の中が一種の瞑想のような「無」の状態になるのがいいみたいです。レッスンの日だけは朝から「今日は定時で帰ります」と宣言。残業もほどほどになんとか通っています。

ニッキィズ一問一答

Q.

今までに買った一番高価なものは何?

A.

「中国語のレッスン代」

Q.

近頃、衝動買いしてしまったものって何?

A.

「ワイヤレスイヤホン。こっちの方が性能良さそう!と、つい衝動買いしてしまい5セットくらい持っています」

Q.

健康や美容のために心がけていることは?

A.

「健康面では、水泳。水の中にいるととてもワクワクします。心身ともに私には合っています。美容面では、3年くらい前から始めた『米沢式健顔』というクレンジング術。おかげでノーファンデでも過ごせるようになりました」

Q.

お金にかえられない元気の源は?

A.

「家族との電話です。2日に1回は愛知県に住む両親とハンズフリーでおしゃべりします。2人の声を聞くだけで元気になります」

Q.

みんなに教えたいおすすめの本を一冊!

A.

「『悲しみよこんにちは』フランソワーズ・サガン。初めて読んだのは小学校高学年。大人になるってこういうことなんだ、成長すると人は変わるんだ、と教えてくれた一冊。読むたびに作中のいろいろな人の立場で楽しめます」

取材後記

父親がインド系スリランカ人というラマナタンさん。家族との電話は大学時代からの習慣だそうで「10日以上電話できないと父が禁断症状を起こすんです」と笑います。中国語の前にハマっていた趣味は映画で、1年間で250本以上を鑑賞したとのこと。「忘れないようにとアプリを使って映画の感想を書き残していくうちに、自分の好みの映画もわかってきました」。お気に入りは米国作品『あなたの旅立ち、綴ります』。「バリバリ仕事をしてきた老婦人が、自分が死んだ後に書かれるお悔やみ記事について思いを巡らせ、人生を見つめ直すという物語。ロードムービー的な魅力もあり、おすすめです!」