イベントレポート
6月28日

2018年5月26日・club Nikkeyイベント「おいしく楽しくキャリアアップ ワインセミナー」 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ワインは素敵なコミュニケーションツール!

5月26日(土)の昼下がり、東京・大手町の日本経済新聞社東京本社で、ワインを通じてキャリアやコミュニケーションを考えるワインセミナーが開催されました。海外生活が長く、ワインへの造詣も深い2人の講師をお迎えし、講演、テイスティング、クイズ大会&大抽選会など、盛りだくさんのプログラムを約60人のニッキィさんとともに楽しみました。

1.jpg

 

<第1部> 仕事ができる人はなぜワインにはまるのか〜ワインは成功の証ではなく、成功の原因〜

2.jpg◎講師 猪瀬 聖氏

フリーライター。米コロンビア大学大学院修了。元・日経ロサンゼルス支局長。日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。キャリア、マイノリティー、米社会、ワインなどをテーマに幅広く取材・執筆。著書に『仕事のできる人はなぜワインにはまるのか』(幻冬舎新書)。

----これからのビジネスパーソンに必要なのは「弱い紐帯(ちゅうたい)」

これまで数多くの経営者やビジネスパーソンに取材してきました。その中で感じたことのひとつに「貴重な話や必要な情報は身近にいるごく親しい人からではなく、年に1〜2回会うか会わないかの相手からもたらされることが多い」というものがあります。このゆるやかなつながり=「弱い紐帯」が、これからのビジネスパーソンに必要なスキルなのではないかと感じています。

では、この弱い紐帯はどのようにつくれるのか? 「釣りバカ日誌」という映画があります。この作品の「釣り」が弱い紐帯をつくるカギです。ワインもこれに当たります。経営者にはワイン好きが多く、ワインが多くの企業人をつなげているのは事実です。

「経営者や社長の仕事は会食である」と言われるほど経営層は食事の機会が多く、ワインを嗜む人が多い。中には、自分のとっておきのワインとグラスを携え、お抱えのソムリエを帯同して出張先にプライベートBARを作り、おもてなしするCEOなどもいます。

----詳しくなるためには、まず基礎を学ぶこと

そんなビジネスパーソンたちとのワインの席では、やはりワインに詳しい方が自分も楽しく、相手を楽しませることもできます。ワインに詳しくなる近道として、私はあえて資格を取ることをおすすめします。資格取得のための勉強を通じて、基礎を学べるからです。

今は情報豊富な時代で、毎日、断片的な話題には事欠きません。しかし、それだけでは本質的な知識は身に付かないのです。ワインに限らず何かに詳しくなりたいと思ったら、基礎を学ぶことが大切です。

国内であれば、日本ソムリエ協会の「ワインエキスパート」など、世界的に見れば英国の「WSET」などがあります。たとえ資格試験に合格しなくても、一度ワインの世界を系統立てて学ぶことで見えてくる景色が変わります。ラベルを見るだけでわかることが増え、自分で選べる喜びを感じられるはずです。

3.jpg

<第2部> ワインを楽しみ、ビジネスに活かすイタリア流コミュニケーション力を知る(学ぶ)

4.jpg

◎講師 宮嶋 勲氏

ワインジャーナリスト。東京大学経済学部卒。ローマの新聞社勤務などを経て、イタリアと日本を拠点にワインと食について執筆。ワインセミナー講師として活動するほか、ワインに関するテレビ番組の企画・監修・出演も務める。著書に『最後はなぜかうまくいくイタリア人』(日経ビジネス人文庫)。

----ヨーロッパ諸国にとってワインは、日本の番茶のようなもの

世界中でワインがつくられるようになり、ヨーロッパ圏以外でつくられるニューワールドと呼ばれるワインも人気です。旧世界と新世界と呼び分けられるワインですが、今では醸造技術が飛躍的によくなり、どちらもそれぞれに美味しいです。しかし、味の傾向は異なります。

イタリア、スペイン、フランスなど旧世界にとって、ワインは日本の番茶のような存在で、食事の傍らにあって当たり前のもの。これには清潔な水に恵まれなかったヨーロッパの歴史なども関係しています。もともと毎日の食卓にワインがあるこうした国々のワインは、それだけで飲むと自己主張が弱いと感じるかもしれませんが、食卓で真価を発揮します。一方、新世界のワインはそれだけで飲んで「ワオ!」と感じられる華やかなものが多いのが特徴です。

----毎日の食卓で磨かれたイタリア人のコミュニケーション力

ワインが日々の食卓にあるイタリアの食事は、とにかく長いです。夕食に2〜3時間かけることも普通で、家族それぞれがその日の出来事をしゃべり合います。「食事」と「食卓」は似て非なるもので、食事=美味しいものを食べること、食卓=いろいろ話すことであり、食卓を通じて家族が常にチューニングをして良好な関係を保っているのです。幼い頃から食卓を囲んでいるイタリア人達のコミュニケーション力は高く、これはビジネススキルにもつながります。

イタリアではビジネスが始まる時も、恋愛が始まる時も、まずはテーブルを囲みます。ワインを片手に3時間も一緒に過ごせば素が垣間見えます。お互いを知ってから関係が始まると、後々の大きな誤解が少なくなるというわけです。

----ワインには土地を語る力がある

世の中に美味しいものはたくさんありますが、美味しいものの先にあるものが「モノを語る力」です。ワインがただのぶどうの発酵物ではないように、ピカソの絵がただのキャンバスと絵具ではないように、ワインや絵画が語りかけてくるものを私たちは味わいます。それが文化というものです。

ワインには土地を語る力があります。イタリアは南北に細長く、地域によって気候も地質も違いワインにも多彩なキャラクターが生まれます。ワインが語るそれぞれの風土に思いを馳せながら、4つのイタリアワインを飲み比べてみましょう。

=テイスティングしたイタリアワイン=

①N/V プロセッコ・エクストラ・ドライ・セスト・センソ(白・泡・辛口)/ヴェネト

②2016メリッジオ(白・辛口)/トスカーナ

③2016 プリミティーヴォ・デル・サレント(赤・ミディアム)/ブーリア

④2016 ネッビオーロ・ランゲ(赤・フル)/ピエモンテ

5.jpg

<第3部> クイズ大会&大抽選会

----イベントの締めくくりは難題続出のクイズ大会&大抽選会

ワインに関する5問の3択クイズに答えるクイズ大会は、テーブルごとのチーム戦でした。「3番目に試飲したワインの原料であるぶどう品種『プリミティーヴォ』とDNA的に同じと言われるぶどう品種『ジンファンデル』は主にアメリカのどの地域で栽培されているでしょう?」といった難題が出されましたが、見事全問正解したチームが1チーム! ニッキィさんたちの博識さに会場がどよめきました。宮嶋氏、猪瀬氏による解説も楽しく、大いに盛り上がりました。勝利チームの皆さん、抽選に当たった方には両氏の著書やワインなどがプレゼントされました。

6.jpg

【参加者の声】

・イタリア旅行をした気分になれました。

・話がとてもおもしろかった。ワイン・おつまみも美味しかったです。

・いろいろなワインを飲み比べることで、解説の内容をより深く理解できました。

・ワインとは何か、ということを知ることができました。

・ビジネスの人脈には強い結びつきより弱い結びつき、という言葉が印象的でした。

ワインセミナー 大阪でも開催

東京でのワインセミナーから1週間後の6月2日(土)、関西在住のニッキィ会員向けに、大阪・北浜の日本経済新聞社大阪本社でもワインセミナーを開催。74人のニッキィさんが参加しました。

まとめ.png

   

猪瀬氏と宮嶋氏の講演では、笑いありうなずきありと、ニッキィさんたちは真剣に聴講されていました。その後のテイスティングでは、宮嶋さんの解説に導かれて、産地の異なる4種類のイタリアワインの個性を楽しみました。

無題2.png

 

テーブル対抗のクイズ大会では、東京と違う問題が出題されました。「世界の歌姫マライア・キャリーがお忍びで来日し、当時ソニーの社長だった出井伸之氏とビジネスディナーをした際に、マライアがレストランに持ち込んだ有名なイタリアの高級ワインは次のうちどれでしょう」という難問も。なんと2チームが全問正解し、決勝のじゃんけんを勝ち残った優勝チームには講師お二人の著書を、負けたチームにも美術展のチケットがプレゼントされました。最後は抽選で試飲したワインもプレゼント。最後まで大盛り上がりのワインセミナーでした。

【参加者の声】

・猪瀬さんの講演は「弱い紐帯の強み」=幅広い人間関係から大事な情報が得られる、という話が印象に残りました。また、学ぶことで選択肢が広がり、暮らしが楽しくなるとおっしゃっていたのを実践したいと思いました。

・これまで受講した日経のセミナーの中で、宮嶋さんの講演が一番面白く、知識的にも満足できる内容でした。お話が上手で、ユーモア&知識が兼ね備わっていて素晴らしい。

・テーブルの人とコミュニケーションできて良かったです。

・ワインは一つずつ味の全然違うものをいただき、おつまみもおいしくクイズもとても楽しめました。

・日経の記事を読んでいると、今を知ることができて未来が想像できますね。どんな職種の人も日経新聞と日経MJが役に立ちます。

★今後も、ニッキィ会員さんの好奇心や知識欲を満たす、楽しいイベントを企画して参ります。どうぞ、お楽しみに!